画像翻訳:絵に描き込まれた文字のためのエディター
タイトル画面、メニューのボタン、HUD のラベルは文字列ではなくピクセルなので、どの抽出ツールも届きません。Studio はその文字を検出し、下の絵を復元し、訳文を画像に組み込みます — RPG Maker、Ren’Py(.rpa を含む)、吉里吉里、NScripter ほか。
ゲームの文字の一部は、そもそも文字ではありません — 絵に描き込まれています。タイトル画面、「はじめから / つづきから」ボタン、HUD のラベル、店先の看板。通常の翻訳ではまったく手が届きません。抽出すべき文字列が存在しないからです。言葉がピクセルなのです。だから翻訳を終えても、ゲームは最初の画面で日本語のまま出迎えます。
RuneTranslate はこの文字を以前から翻訳できました。0.51 で変わったのは、一発処理をやめて エディター になったことです。プロの漫画翻訳者がたどる 4 つの工程 — 検出 → 除去 → 組版 → 書き出し — を軸にした Studio タブで、どの工程も自分の手で直せます。
以前の流れはボックスを描いて読み取り、書き出し時にその範囲を消してシステムフォント 1 行を押し込むだけでした。うまくいくうちはよくても、外したときに打つ手がありませんでした。
検出:どこに文字があるか
クリック 1 回で画像内のすべての文字領域を見つけ、同じ処理の中で読み取ります。ひとつの吹き出しの行はまとめて 1 ブロックになるので、文の断片ではなく一文として訳せます。取りこぼしは手で囲めますし、ページ全体をやり直さずに 1 つのボックスだけ読み直すこともできます。
ボックスは実体のあるオブジェクトです。移動・サイズ変更・回転・削除、複数選択、完成した分のロックや非表示。すべての操作に元に戻す/やり直しがあるので、試したことが取り返しのつかない結果になりません。
除去:貼るのではなく、絵を復元する
ブラシや投げ縄で元の文字を塗ると、その下の絵が再構成されます。色の四角を上から貼るのではなく、本物の背景です。消しゴムは選択範囲を戻すので、塗りすぎたマスクはやり直しではなく修正で済みます。
結果はその場でキャンバスに出ます。些細に聞こえますが、そうではありません。以前は書き出し時に除去していたため、まずいマスクはゲーム内で、しかも手遅れになってから気づくものでした。
組版:もとからそこにあったように
フォント、サイズまたは自動調整、太さ、揃え、行間、字間、余白、縁取り、影、色をボックスごとに設定できます。縦書き日本語は標準の禁則処理に沿って段組みされるため、行頭に閉じ括弧や句点が来ることはありません。スポイトで絵から直接色を拾えるので、周囲の文字と調子を合わせられます。
同梱の 7 書体がラテン、ギリシャ、キリル、日本語、簡体字・繁体字中国語、韓国語、タイ語、アラビア語をカバーし、訳したタイトルが豆腐の列にならず文字として表示されます。キャンバスは書き出しと同じエンジンで組版するので、プレビューが結果と食い違うことはありません。
書き出し:画像に戻す
書き出すと、訳文入りの画像は元のファイル名・元の形式で保存されるので、ゲームはパッチなしでそのまま読み込みます。手つかずの原本は隣に残るため、いつでも戻せます。
対応エンジン
- RPG Maker MV / MZ — タイトル画面、メニュー、ピクチャ、システム画像。画像が暗号化されたゲーム(
.rpgmvp/.png_)にも対応し、書き出し時に再暗号化するのでエンジンはそのまま読み込めます。 - Ren'Py —
game/に置かれた画像と.rpaアーカイブ内の画像の両方。アーカイブから直接読み取り、エンジンが優先して読む「ばら」ファイルとして書き戻すため再パックは不要です。0.51.1 の新機能。 - 吉里吉里 / KAG — XP3 アーカイブ内の画像(TLG を含む)を、ゲーム自身が読み込むパッチとして出力します。
- NScripter / ONScripter —
.nsaおよび.sarアーカイブ内の画像を、エンジンがアーカイブより優先して読む「ばら」ファイルとして書き出します。 - その他すべて — Unity、Wolf RPG、TyranoBuilder、Godot ほか。画像を普通のフォルダーに置いているゲームなら同じように走査して翻訳できます。
プランと 1 日の上限
検出・読み取り・除去はホスト型のサービスで処理されるため、プランごとに 1 日の利用量があり、UTC の深夜 0 時にリセットされます。具体的な数値は画像翻訳のページに掲載しており、実際に上限を適用しているコードから読み出しています。
- 無料 — Studio を開き、移動・拡大して、すでに訳した内容をすべて読めます。画像を変更するにはプランが必要です。これは従来の無料の「べた塗り」書き出しに代わるものです。
- Supporter — エディターのすべて。フルサイズのページで 1 日およそ 50 枚が目安です。
- Pro — 同じエディターで 1 日の利用量が大幅に増えます。数画面ではなく、ゲーム 1 本分の絵を訳すためのプランです。
どこで動き、何が手元に残るか
PC の外に出るのは 3 つだけです。検出するページ、読み取るボックス、除去する切り抜き。いずれもメモリ上で処理され、保存はされません。それ以外 — 訳文、組版、塗ったマスク、最終的な画像 — はすべて手元に残ります。翻訳はご自身のプロバイダ(DeepL、OpenAI、Claude、DeepSeek、Google、ローカルモデル)を通り、当方を経由しません。
範囲と限界
- 平坦でイラスト調の UI が最も得意です。 ボタン、メニュー、タイトル画像はほとんど分からないほど綺麗に消えます。描き込みの多い写真的な背景は難しく、だからこそ除去は自動処理ではなく自分で操作するブラシになっています。
- 形式。 どのエンジンでも PNG・JPEG・WEBP、加えて吉里吉里の TLG と NScripter の BMP。形式が対応していれば透明度も保持されます。
- 一括処理は意図的にありません。 何百ページもの検出を無人で回すと 1 台のマシンに負荷が集中しますし、結局は結果の確認が時間のかかる部分です。
書き出した画像がゲーム内でおかしければ、アプリ内からサポートに連絡してください。修正に必要な情報が一緒に送られます。
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